口腔内写真用にカメラを探していて、『なるべく軽くそして価格が安くて、使いやすいものが良い。』そう思っている先生や衛生士さんには今回紹介するPanasonicのG100というカメラは非常に良いのではないかと思います。
僕は普段口腔内写真の機材や撮影方法についてHPやYoutube等で発信しているのですが、今回はその中でもかなりオススメの機材について紹介していこうと思います。

Panasonic LUMIX G100 / G100D
今回紹介するのはこちらのカメラです。
現行がG100D、1つ型落ちがG100なのですが、口腔内写真に使う分にはほとんどどちらを使っていただいても問題ないので一緒に紹介していこうと思います。
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LUMIX G100の良いところ
まずはこのカメラの良いところについて紹介していきましょう。
とにかく軽くて小さい
まず1つ目が非常に重要な理由です。
このLUMIX G100は今あるカメラのシステムの中でも最小クラスのカメラの一つです。
リングストロボ仕様もツインストロボ仕様もともに1kg周辺で非常に軽い機材になります。
口腔内写真の機材を紹介する上で考えないといけないのが、衛生士さんが使うのに抵抗感のない機材を紹介することです。
多くのクリニックからスタッフさんが使うのに抵抗感のない『軽くて小さい』機種を選びたいという相談を受けます。
そうなったときに今までのカメラだと小さいけど画質がイマイチとか、操作性に癖がありすぎて使いにくいものが多かったのです。
でも今回のG100は非常にコンパクトなのにもかかわらず多機能で、口腔内写真において必要な機能はしっかりと満たしていたことが大きなメリットでした。
スタッフさんが気軽に使えて5枚法を撮るのに使える。それでいて高性能・高画質。
つまり日常の記録が症例発表等で十分使えるようなクオリティの写真になるというのがこの機材の大きなメリットになるのではないかと思います。
価格が安い
続いてこちらも重要な理由です。
このカメラは今ある小型ミラーレスの中でも非常に価格の安いカメラになっています。
口腔内写真の機材を安く紹介することで多くの先生や衛生士さんに口腔内写真を撮ってもらえる環境を作ることが僕の目標なので、やはり機材は安く性能が良い方が良いと考えています。
1世代前のG100を使用したリングストロボ仕様なら15万円程度
最新のG100Dを使用したツインストロボ仕様でも20万円程度でお使いいただけます。
かなり高額な機材が多い口腔内写真用カメラにおいて、この小型軽量の高性能機種をこの価格で使えるのは非常にメリットが大きいのではないかと考えています。
高価なカメラを1台買おうと思っていた費用で2台揃えることも可能になり、写真を撮る面倒を減らしたり、故障時のリスクヘッジとして使用していただけます。
ピントの合う幅が広い
続いては写真撮影の面に関する内容です。
このカメラは今まで紹介してきたNikonのZ30と比べると1周りセンサーの小さいカメラになっています。
センサーの小さいカメラの特徴として被写界深度というピントの合う幅が広いというものがあり、それが口腔内写真においてはメリットになります。
このように前歯にピントを合わせた時に臼歯までしっかりピントが合ったシャープな写真を撮影可能です。
センサーの大きいカメラはピントが浅くなるので絞りを大きくしないと臼歯がぼけてしまうという欠点がありますが、このG100というカメラであればピントが深いので臼歯までしっかりピントが合い、さらにピントが深いのでピンボケした写真を撮ってしまうミスも少ないです。
通常センサーが小さいカメラは画質が悪いという風に言われることがありますが、口腔内写真においてはストロボで光をしっかりとあててやるので、センサーの小さいカメラの欠点もあまりないです。
口腔内写真において最適なセンサーサイズなのではないかと思うほどにG100は適した性能を有しています。
自然で見たままに近い画質
続いては画質についてです。
基本的には口腔内写真において画質はストロボがその多くを決めるので、カメラがどうこうというのはあまりないのですが、その中でも写真の色味はカメラによるところが大きいです。
今まで僕は自然な色味はNikonがベストで、補綴物をかっこよく撮るならCanonが適していると思っていましたが、今回のLUMIXはそのどちらもの性質を持っているような気がします。
まず5枚法においては自然な表現をしていくことが可能です。
Nikon Z30の画質と比較してもほとんど同じくらいの自然な色が出ているように思います。
また前歯部写真についても見ていきましょう
しっかりシャープな画質を得ることができます。
ちなみに顔貌写真もかなり良い雰囲気で撮れます
※ストロボは顔貌写真に適したストロボを使用しています。
小さいカメラの最大の懸念点の画質については全く心配ないと言い切れるかと思いました。
マニュアルWBの設定ができる
続いては非常にコアですが重要な機能についてです。
このG100・G100DというカメラにはマニュアルWBを4つまで保存できる機能があります。
このカスタムWBというのは写真の色味を統一する際に非常に重要な機能で、通常はK指定で細かく調整していくホワイトバランスを一発で最適化できる方法になります。
真っ白な紙や壁などをカメラで写真を撮ってその色味を参考に最適なホワイトバランスをカメラが一瞬で設定してくれます。
歯の色を概ね正しくカメラが表現してくれるようになりますし、マニュアルの設定にしようした紙を他の医院や技工所が持っていれば、その色を基準に写真を見て色の判断をすることができます。
通常上位機種にしか搭載されていない機能ですが、これがエントリー機についているのは歯科医師目線で非常うれしいです。
カスタムモードダイヤルがある
このLUMIX G100/G100Dの魅力の一つにカスタムモードダイヤルがあることが上げられます。
カスタムモードダイヤルとは何かというと、自分が良く使う設定を記録しておき、電源を付けるたびに呼び起こす機能です。
これがあると何が便利かというと、『設定が知らない間に変わってしまって直し方が分からない。』という問題がなくなります。
カメラの知識のあるドクターであれば問題ないですが、多くのスタッフさんが使う場合にはこのような機能があるとかなりシンプルに使用可能ですので、このカスタムモードダイヤルは口腔内写真において非常に重要な機能だと思います。
またこのカスタムモードダイヤルの中にも1~3まで設定をすることが可能です。
そのため
- SET1 通常使用の設定
- SET2 ミラー使用時の設定
- SET3 顔貌写真の設定
などそれぞれの設定を記録することができて設定の理解をしていなくても最適な撮影を行うことができるので非常に便利です。
ある意味では口腔内写真には必須の機能といえるかもしれません。
クロップ・デジタルズーム機能がある
最後は便利機能ですが、このカメラはエントリー機に分類されるカメラなのにもかかわらずかなり気の利いた機能があります。
それがクロップ機能・ズーム機能です。
これらはどちらも画像の一部を切り取ってクローズアップにする機能です。
最終的な画像の画素数は少なくなりますが、アップで切り出すことができます。
例えば
このようにアップで撮影することができるということです。
これを使うと、カメラの設定を同じままで5枚法を撮ったり、6前歯の補綴物写真を撮ったりすることが可能です。
ワンタッチで切り替えることも可能で、この機能があるだけで同じ機材でも撮影の選択肢が広がります。
この機能はこの価格帯のカメラにはなかなかないので、このあたりもこのカメラが非常に優れている理由の一つになっています。
LUMIX G100の気になるところ
ここまでこのG100の良いところについて触れてきましたが、欠点や気になるところについても紹介しておきましょう。
グリップが小さい
まず一つ目はグリップの小ささです。
このカメラは非常に小型軽量がメリットと言いましたが、その反面グリップが小さいです。
今まで紹介してきているNikon Z30などのカメラはグリップがしっかりしているのでしっかりホールドできますが、このG100はそれが難しいです。
手から落下するリスクに備えてストラップ等を使用したほうが良いかもしれません。
ただ個人的な感想としては機材全体が軽いのでそこまで心配する必要はないと思っています。
シャッタースピードを上げられない
もう一つは機材の仕組み上の問題なのですが、このカメラはストロボ使用時のシャッター速度を1/50までしか上げることができません。
多くのカメラは1/200まであげられるのですが、そこが欠点といえるかと思います。
口腔内写真においてシャッタースピードを上げられないと、チェアにあたっている蛍光灯や自然光の影響を受けてしまう可能性があり、歯の色がうまく表現できないことがあります。
私自身自然光の入るクリニックで使用したうえで問題ないと判断できていますが、
- 強い自然光の入るところで口腔内写真を撮らない
- チェアのライトを外して口腔内写真を撮る
というようなことを気にして撮影していただく必要があると思います。
Panasonic G100/ G100Dは口腔内写真にかなり適したカメラ
ということでいかがでしょうか。
このカメラが口腔内写真に非常に適していることがお分かりいただけたのではないかと思っております。
日本においてはNikonもしくはCanonのカメラを使われる先生方は多いと思いますが、このような魅力的な選択肢もあります。
この情報が参考になれば幸いです^^
口腔内写真カメラのその他の情報は公式HPから
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